エイバルが2018年12月21日、第17節でジローナに4-1と快勝しました。この試合で3ゴールに絡む活躍を見せた乾貴士選手は、スペインメディアからも大絶賛されています。
前節でもゴールを挙げ、好調を維持して試合に臨んだ乾は、得意の左サイドからのカットインで開始わずか41秒という早わざでゴールしました。
その後もいかにも乾らしいヒールパスから2点目の起点となり54分には2ゴール目を奪うなどチームの勝利に大きく貢献しました。スペイン紙「マルカ」は、大活躍の日本のテクニシャンに両チーム合わせて単独で最高点となる「3」をつけました。
試合レポートの題名も「乾がクリスマスプレゼントをイプルーアに届ける」とし、本文では「イヌイがエイバルのクリスマスパーティーを開くまで、41秒しかかからなかった。日本人はヨーロッパリーグ出場権を狙うエイバルの素晴らしい2017年を仕上げた」と絶賛している。
なおスペイン紙「アス」でも乾選手の2ゴール目はリーガ・エスパニョーラ通算7万ゴール目と報じ、乾選手にとって今季を素晴らしい形で終えました。
乾選手がかなり調子を上げてきていますね!
今回はワールドップで彼が救世主となりうるのか考えてみました。
~乾貴士選手の経歴~
1988年6月2日生まれの現在29歳です。滋賀県のセゾンフットボールクラブから、野洲高校では2年生時に第84回全国高等学校サッカー選手権大会で優勝しました。
優勝を決めた最後のチームでのパスワークからのゴールは高校サッカー史上最も美しいと言われています。卒業後は、横浜F・マリノス→→セレッソ大阪→ボーフム(ドイツ)→フランクフルト(ドイツ)と活躍を重ね現在のエイバル(スペイン)に至ります。
~日本屈指のテクニシャン~
日本人には珍しい高速ドリブラーです。身長169cm、体重59kgと小柄でありますが誰もが認めるテクニシャンです。「やべっちFC」でもおしゃれな宿題リフティングを出していたのを覚えています。
試合では精度の高く優しいパスからシュート性のクロスもあげることができます。そんな彼の一番得意としているゴールパターンは今回もゴールをあげた左サイドからカットインしてのシュートです。
~スペインでの活躍~
2017年の乾選手のスペインでの活躍は目覚ましいものがあります。その中でも5月のバルセロナ戦での2得点は日本のサッカー界の歴史に残るでしょう。
これはここ4年でわずか3人しか成し遂げてません。今後日本人でこの快挙を達成する選手は現れないのではないでしょうか?
また11月20日に行われたスペインリーグ:リーガ・エスパニョーラ第12節の対ベティス戦では、エイバルが5-0の大勝で幕を閉じました。この試合はチームメイトの怪我などもあり、8節以降の4試合で採用していた3-5-2をやめ、4-4-2のシステムに戻された試合でもありました。
3バックが採用された試合では、FWなどで起用されることが多かった乾だが、この試合では、本人が得意とする左サイド(ウイング)に復帰します。結果やはり彼にはこのポジションが良いでしょう。
2ゴールを演出する活躍で最高評価を獲得した素晴らしいパフォーマンスでした。特に個人的には、1点目のアシストが非常に乾選手らしく感じ、これからの日本代表に必要なプレーなのではないかと考える。やはりシュート性のクロスが素晴らしい!
~日本代表に求められるもの~
先日の韓国戦の惨敗や11月に行われたブラジル代表やベルギー代表との試合でも顕著だったのが、決定力不足、そして絶対的なエースの不在です。
大昔から言われ続けているこの問題は、いずれ解決するのでしょうか?私はなかなか難しいのではないかと考えています。
なぜならどうしても恵まれた日本の環境や日本人の特性から、ルカク(ベルギー)やイブラヒモビッチ(元スウェーデン)のような選手の登場は想像できません・・・。
では、ワールドカップで日本は世界と戦っていくことはできないのでしょうか?正直難しい面もあることは否めません。しかし、可能性はあると思います。
日本はどうしてもフィジカルの面で劣ってしまうが、細かいダイレクトでのパスワークからの一瞬の抜け出しや基礎の技術は十分世界とわたりあうことができると考えます。
対人では負けてしまっても、速いパスをダイレクトで繋ぐことで得点のチャンスは上がるはずです。げんに日本代表と同じくらいの体格のメキシコ代表は世界でも通用しています。
その速いパスを供給することができ、さらにその中で活きるのが乾選手なのです。試合後半になってくるとどうしても相手は下がって守備を固めてくるので、日本代表の試合でもスーパーサブではなく、先発で起用していくべきです。
~まとめ~
決して個人の技術が不必要なのではなく、むしろ世界のトップになるには絶対に必要です。ただ、まずは世界と戦うための自信をつけるために日本の戦い方を確立することでつけていくべきです。
そのためには、乾選手が必要ですし、最近調子を上げている本田選手、香川選手、岡崎選手は絶対必要です!頑張れ日本代表!!