新聞を読んでいたら思春期ならぬ『前思春期』という言葉がありました。元教師である私は現役時代にかすかに聞いたことはありましたが、どうやら世間ではあまり一般的ではないようです。
みなさんは知っていますか?『前思春期』という言葉から何となく意味は分かりそうですが’、どんなものか説明できますか?
特に最近我が子の扱いが難しいと感じている親の方や、将来子どもが欲しいと思っている方にとっては知っていて損にはならない情報なので是非このまま記事を読み進めていってもらえたらと思います。
〜『前思春期』とは?〜
一口に思春期といっても成長期と同じでもちろん個人差がありますが、教師時代を振り返ると小学生4年生頃から、わが子の微妙な変化に不安感を覚える保護者が多かったように思います。例えば、以下のような相談です↓
・︎今までは学校のことを自分から話してくれたのに無口になった
・︎整理整頓するタイプだったのに、できなくなった
・︎まわりの目を非常に気にするようになった
しかし、これらには理由があります。なぜならおおよその第二次性徴がはじまる9、10歳ごろは成長するために体内のバランスが崩れやすくなる時期だからなのです。
さらには、精神面からも自我が芽生えるとされる10歳前後です。形成自体はまだ先にはなるものの自我が芽生えはじめることで、理想と現実が見えてくるようになります。これが思春期の一歩手前の状態。『前思春期』という状態なのです。
〜子どもは本当に疲れている?〜
中・高学年になると学校生活は小学生といえども忙しいものです。勉強も今までより難しくなり、委員会やクラブ、下級生との縦割り活動といったものまであります。それらの活動で中心として動くことを求められます。それだけではなく、時には休み時間に係や委員会の仕事もあるので、そりゃ疲れて当然です。
それから家に帰ると、塾や習いごと、土日にはサッカー、野球・・・などやることがてんこ盛りです。
つまり、現代の子どもが「疲れた」と口にするのは、本当に疲れているのです。そこへもって『前思春期』が加わると当然、今までの様子とは違ってくるのもうなずけます。このように大人現代の子どもが疲れているのを認識しなければなりません。
〜『前思春期』の子どもは不安?〜
前述したように現実が見えてくるので、自分と友達を比べて、自信をなくし自尊心が下がることもあるかもしれません。そのためさまざまなことへの不安を感じるようにもなり、小グループをつくってつるむようになるのです。いわゆる思春期にありそうな行動は、もはや『前思春期』である9〜10歳であると思っておくのがよいです。
〜親ができる唯一のこと〜
では、どうやってそんな子どもの難しい時期に接したらよいのでしょうか?これはある意味簡単です。まずは・・・
『子どもの素直な気持ちを受け入れよう!』
親が子どもをどう扱ったらいいのか悩んでいると同時に子どもは子どもでその時の素直な気持ちを表現しているだけなので、そのまま受け取ってあげて下さい。次に・・・
『声はかけすぎないが目は離さない』
前思春期に入っても過剰な声かけをせず、かといって放任せずに様子は見ましょう。そうすることで子どもは親を心から信頼するようになります。
~まとめ~
○前思春期は4年生くらいからはじまる
○現代の小学生は忙しい
○親は子どもを受け入れよう
世の中の移り変わりで『前思春期』という言葉は生まれたのかもしれません。しかし、親がどれだけ教育に関する新しい情報を知っているかというのが重要な気がします。これからもこういった教育に関する情報はちょこちょこ更新していくので、またご覧ください(^^)/