引用:http://www.wasedaweekly.jp/detail.php?item=1455
何となくモチベーションが上がらない時は誰しもあります。それを改善する方法は人それぞれだと思いますが私の場合、偉大な人物について知ることで結構モチベーションが上がります。
素晴らしいことをした人、または取り組んでいる方はたくさんいます。
今回は吉藤健太朗(よしふじけんたろう)さんという方について紹介したいと思います。
この方は本当にすごいです・・・!
目次
~吉藤健太朗さんてどんな人?~
1987年に奈良県葛城市に生まれ、小学校5年生から中学校3年生までストレスや元々の体の弱さが原因で不登校になっています。
ー不登校から引きこもりにー
不登校になり、勉強などが遅れることで友人たちからは置いてけぼりにされたように感じ、それがさらに負のスパイラルとなり引きこもりになってしまいます。
その当時の状況は、何も手につかず1週間天井ばかり見ていて、日本語も忘れてしまいそうになったほどだそうです。またこの時期は主に絵を描いたり、折り紙など一人で打ち込めることに熱中しており、今や講演会だけでなくおりがみ教室も開催するほどです。
ー引きこもりからの脱却ー
自宅にいながらも前述した「ものづくり」だけはしており、母親に促されて地元・奈良県のロボットコンテストに出場して優勝、2001年には大阪で開かれた全国大会でも準優勝しました。それらで評価されたことから人前に出れるようになりました。
ー「奈良のエジソン」との出会いー
奈良県王寺工業高校に進学し、そこで「奈良のエジソン」と呼ばれた久保田憲司さんというものづくりの達人に師事しました。主に電動車イスの開発に関わり、国内最大の科学コンテスト「JSEC」で文部科学大臣賞さらに世界最大の科学コンテスト「ISEF」でGrand Award3rdを受賞しました。
高校時代、電動車いすの開発に携わった際の高齢者や入院患者との関わりの中で、彼らの孤独や苦しみを知り、進学した高専での人工知能について学んでいました。しかし、本当の意味での孤独を解消するのは、やはり人とつながることだと考え中退します。
ーオリィ研究所の設立ー
吉藤さんは高専を中退後、幸運にも早稲田大学から誘いがあり、創造理工学部に入学します。大学では、癒しロボットの「研究開発ベンチャー企業を育成する早稲田大学インキュベーションに所属し2012年9月に『株式会社オリィ研究所』を設立しました。
ー癒しロボット「OriHime」の誕生ー
実は大学では吉藤さんが行っていることは認められなかったらしく、方向性について随分意見されたようですが、自分が求める孤独の解消を求め続けることをやめませんでした。
そんな時、たまたま見た人形劇から、動きも少ないのに、まるで生きているように見えることに気付きます。自分の分身として使え、その場にいるような感覚をもつことができるロボット「OriHime」の誕生です。
「OriHime」の誕生は看護や福祉だけでなく様々な場面で活用できることが期待されていることは、メディアでも多々伝えられたいますが、それよりももっと大切な意味をもたらしたと私は考えています。
それは、『夢の扉』いう番組での吉藤さんとある方との出会いに関係があります。
~番田さんとの出会い~
岩手県盛岡市の番田雄太さんは4歳の時に交通事故で脊髄損傷し寝たきりで常に呼吸器が必要な状態になってしまいました。年齢は吉藤さんと近いのですが、自分の人生に無気力になり、生きていくのが辛いと語っていました。そんなある日、番田さんからのメッセージで二人はつながります。
それから、彼の孤独さや自身の存在の否定を知り、吉藤さんは秘書として彼を雇いました。
仕事を得た番田雄太さんは、世界がひろがりどんどんポジティブになっていったとお母さまも語られていました。それからは、テレビや雑誌等のメディアにも数多く一緒に出演し、年間60回、全国を周り、寝たきりでも社会に参加できる可能性を伝え続けるまでになったそうです。
番田さんは生きる意味は人とのつながりの中で生まれると発言されていまいした。そんな番田雄太さんは28歳で亡くなってしまいました。非常に残念なことです・・・。心からご冥福をお祈り申し上げます。
”しゃべれない人も、目や指先だけで会話できるようにします。そして将来は患者本人が本当に外へ出れて、死ぬ瞬間に「生きてよかった」と人生を振りかえれる未来を作る。それが、私たちのミッションです。
どうぞ応援よろしくお願いします!ご清聴、ありがとうございました。”
(番田原稿より) pic.twitter.com/sL1ChbthBu— 吉藤オリィ@新著書「サイボーグ時代」1/22発売 (@origamicat) October 27, 2017
ーデジタル文字透明板の開発もー
番田さんとの出会いで更なる刺激を受けた吉藤さんは、眼球しかうごかせないALS患者さん、70人以上を訪問し開発しました。眼球の動きのみで意思伝達が可能なものです。ALS患者は表情をつくれない(顔も動かせない)ことから誤解されやすいようなのですが、これを使った患者さんは喜びと感謝の気持ちを伝えていました。
~まとめ:この発明の意義~
大企業は障害者を雇用する義務がありますが、自分で動ける人だけが対象です。しかし「OriHime」があれば、寝たきりの方も雇用できるし、色々な方に仕事を任せることができます。
この発明は何より、自分の存在意義を実感することで、人生を変えていくきっかけを作ることができることに高い価値があると思います!もっともっと知られるべきです。吉藤さんのことを知ることができて良かったです!これからも吉崎さんの活躍に本当に期待しています(^^)/